~この世界を素晴らしく~

本を読み、映画を観て、音楽を聴き子供を育てる。「どこにでもいる誰でもない私」の日常の記憶。

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『ザ・ロード』 コーマック・マッカーシー 黒原 敏行訳

終末を迎えた(おそらく核戦争?)以降の世界を生きる父と息子が南を目指して歩き続ける日々の物語。 文明は破壊され、ほとんどの生物は死に絶え、僅かな人類が灰に包まれた世界に残されている。 乏しい資源を奪い合い、時に弱い人間すら食料とされうる極限…

『春にして君を離れ』 アガサ・クリスティー 中村 妙子訳

第二次大戦が始まる数年前のイギリス。田舎の弁護士の妻として3人の子育てを終え夫と二人の人生を送り始めている主人公ジョーン。 結婚後中東に住む末娘の体調不良を見舞うためバグダッドへ向かい、イギリスへ帰る途中、砂漠の中の駅に数日足止めを食らうこ…