『ネガティブ・ケイパビリティ 答えのない事態に耐える力』 帚木 蓬生
私も含め誰しもが「未知の事態」に遭遇した時、それを説明・解説する「答え」を求めてしまう。
小さな頃から教育として「問題を解く」=「答えを出す」ことを繰り返し鍛えられてきたのでしょうがないのかもしれないが、世の中は「答えの出ない」ことのほうが多いのに、安易に答えを出そうとしていないだろうか?
未曾有の事態に遭遇した時や人生に悩んだ時だけでなく、買い物や店を選ぶ時など日常のちょっとした迷いまでネットに転がる安易な答えを探してしまう癖がついてしまっている。
この本で挙げられるシェイクスピアや源氏物語のように人生という物語の途中にいる段階では結末は決してわからない。答えのない状態を生き続けなければならない。
浅はかな答えよりも深い問いを持ち続ける事が大事だという意識を忘れずにいたい。
わからないと言って諦めない、すぐにわかったふりをしてやり過ごさない。
今の私にとって最も答えの出ない事態”子育て”。
出来る限りそばにいて一緒に悩んで生きていきたいと思う。