『アメリカン・ブッダ』 柴田勝家 感想
柴田勝家というペンネームのインパクトと表紙絵が普段手にしないタイプの絵柄だった買おうか悩んだが先に読んだ巻末の解説がおもしろくて購入。
民俗学を専攻した著者による「民俗学×SF(一部ホラー)」短編を6話収録。
一生のほとんど全てをVRゴーグルを付けて過ごす中国少数民族の生活や、厄災を経て大多数の住民がバーチャル世界へ避難した近未来のアメリカを舞台にブッダの教えを説くネイティブアメリカンの話などSF的設定に民族的要素がミックスされている。
それぞれの話で取り上げられている要素がどれも好奇心をそそる内容で、この本がきっかけでこの後遠野物語などの日本の民族伝承や初期の仏教思想についての本を読んでみようかと思っている。
また2020年の今、タイムリーなテーマとして検疫、分断などいまの社会が抱えている問題も感じさせる内容もあり、そのあたりも面白かった。
~追記~
遠野物語を読んだ感想。